スーツのお直しのは経年による体型・スーツの変化への対応術
もう一つは、購入後の体型や経年によるスーツへの変化に対応するためのお直しです。
上衣の肩部分やパンツのウエストを、太ったり痩せたりした体型に合わせて広げたり、縮めたりするお直しです。
虫食いや引っかけての裂けや穴もスーツのお直しで解決
また、股や膝の擦り切れ防止が目的のお直しも、スーツへの変化に対するお直 しになります。
防虫対策をしっかりしていても、気づいた時は遅いのがスーツの虫食い。
うっかり鋭利な部分などで裂けたスーツのお直しとともに、かけはぎとしてのお直しに入ります。
スーツのお直し7つの理由とそれぞれの方法
続いてスーツのお直しの2つの主な理由の具体例を箇条書きにして、それぞれどんなお直しなのかを説します。
• 袖口を短くする、伸ばして出す
• 股上を浅く(短く)する
• パンツを細いシルエットに
• 胸回り、腰回りを縮める、絞る、広げる • 肩回りを詰める、緩める
• 虫食い、タバコの焦げ跡などによる穴をふさぐ
• 釘など鋭利な箇所で裂けた部分のかけはぎ
スーツのお直しの基本はカットと生地延ばし
1) 袖口のお直しはカットして短くします。
長くする場合は折り返し箇所を引 き出して伸ばしますが、最大でも1.5cmです。
2) ベルトで締める部分を下げる感じにカットします。
最大2cmですが、腰回りのタプタプ感がなくなり、シャキッとして見えます。
3) パンツのつま先に向けて細くするテーパート加工を行います。
膝上あたり から裾先まで徐々に細くして、裾口は17.5cmぐらいにします。
ふくらはぎ部分 がスッキリ見えるようになります。
4) ジャケットの袖の内側部分と袖部分をカット、または広げて直します。
細くする例が多く腕が長く見えます。
5) ファッションやトレンド、好み、体型変化などが肩回りのお直しの主な理由です。
特に肩パッドなしがソフトなシルエットとして今はやりのようです。
6)と7)は、原因はどうあれ、穴や裂けた部分の修復です。
周りの生地を織り込 む方法や、共布と呼ばれる同生地を使ってのお直しになります。
特に虫食いによる1~5mm程度の小さな穴であれば、応急処理として100均でむ 売っている両面接着布などを使って直す猛者もいるようです。
スーツのお直しを利用してファッショナブルに
昨今は、スーツのお直しの需要増を目指してか、タンスの奥などで眠っている、かつて着ていたスーツなどを最新トレンドの要素を盛り込んでファッショナブルにリメイク、カスタマイズします、というお直しショップも増えてきているようです。
流行は10年で変わると言われますが、10年以上前に着ていたスーツを今のはやりに、例えばパンツの裾をテーパートにしたり、肩パッドを外したアンコンショルダーにしたりすることで立派に着られるスーツが眠っているのではありませんか。
また、別の切り口でスーツのお直しについては掲載をしています。更に詳しく確認したい方は、合わせてこちらの記事もご確認下さい!
まとめ
スーツのお直しに2つの主な原因・理由があることが分かったかと思います。
冒頭に紹介した一家言ある彼のように、体型に合わせたお直しをしてから着るのは、スーツが長持ちしそうですね。
トレンドの変化に対応したスーツのお直し、うっかりが原因のお直しなども紹 介しました。
この機会に理由はどうあれ、着なくなって久しいスーツをお直し に出してみてはどうでしょうか?