17世紀の当時クロアチア兵士が兵装として首に巻いていたスカーフのクラバットという縦長の布から発展して生まれた「ネクタイ」。
現代のビジネスシーンにおいても数少ない“装飾”の役割を担うが、チョイスによってビジネスシーンの第一印象を大きく左右するアイテムでもあるため、取り入れの際はTPOに合わせた戦略的な選択を心掛けたい。
デザインや素材、縫製のクオリティなど、必要なポイントをおさえつつ、スーツスタイルのVゾーンを効率よく格上げするなら、信頼のおけるブランドからネクタイを選ぶのがおすすめだ。
今回はそんな「ネクタイ」にフォーカスして、ビジネスシーンにも活躍を期待できる評判高い注目のネクタイブランドをピックアップ!
ランキング【1位〜5位】
ネクタイ ブランド第1位「Ermenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)」
「世界で最も上質なテキスタイルを生み出すブランド」
イタリアで最も有名なファミリー企業の創立者である「エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)」。
世界で最も上質といわれるテキスタイルを数多く展開している男の憧れ的存在のブランドだ。
最高の天然繊維を原産地から直接選び、買いつけ、その後仕上げにいたるまで、生産の全工程を自社工場によって行っているため、コレクションは常に他と一線を画するハイクオリティを誇る。
ネクタイは、クチュールコレクションと言われるシリーズが人気。すべて職人の手によって丁寧に縫製されている。
芯地には自然素材の綿やウールを採用しているため、形が崩れにくく長く使用できるのもオススメする理由のひとつだ。
ネクタイ ブランド第2位「LUIGI BORRELLI(ルイジ ボレッリ)」
「ハンドメイドシャツから始動したブランドならではのノウハウを活かしたハンドメイドタイ」
1957年に、イタリアのナポリで設けられたブランド「LUIGI BORRELLI(ルイジボレッリ)」。
創立者ルイジボレッリ氏の母親であったアンナが、シャツを仕立てる仕事をしていたことがきっかけで誕生したブランドだ。
ハンドメイドシャツをいち早く仕立てたブランドとして創業当時から人気を集めており、現在はトータルブランドとしてシャツ以外のアイテムも生産されている。
ネクタイは、得意とする手縫いの仕様をふんだんに採用した仕上がり。通常では行わないたてに置いた状態で真ん中を手縫いする独特の縫製とアイロンワークにより、ルイジボレッリにしか表現できない独特な風合いと質の高さを実現している。
ナポリブランドらしい視点で、鮮やかな色柄とトレンドを抑えたラインナップが人気だ。
ネクタイ ブランド第3位「TURNBULL & ASSER(ターンブル&アッサー)」
「100年以上にわたり本物を作り続けるイギリスの伝統ブランド」
イギリスのロンドンで1885年に創業したビスポークシャツブランドとして知られる「ターンブル&アッサー(Turnbull & Asser)」。
1903年から、ビスポークシャツやアクセサリなどで知られるジャーミンストリートに店を構えている。
ターンブル&アッサーのタイは、厚手シルクを使用し、上品な光沢と最高級の肌触りが特徴的だ。
100年以上の歴史を誇る老舗ブランドで、 時代や流行に左右されることなく「本物」を作り続けるブランドとして人気を集めている。
英国王室はもちろんのこと、米大統領、映画界、音楽界の世界中のセレブリティから愛され、また映画界では、「007」シリーズでジェームス・ボンドの愛用品としてもブランドのアイテムが登場している。
ネクタイ ブランド第4位「DRAKE’S(ドレイクス)」
「世界から注目を集めるロンドンブランド」
1977年、デザイナーであるマイケル・ドレイク氏と営業担当のイザベル・ディックソン氏が、ロンドンのクラーケンウエルで創業したブランド「DRAKE’S(ドレイクス)」。
マフラーやネクタイのコレクションが人気で、世界から注目を集めている。
なかでも、50オンスという厚手の上質なシルクを使用したモデルは、艶感が非常に上品で、シワになりにくく、ノットが緩むことない美しいディンプルを作れるアイテムとして人気だ。
ネクタイ ブランド第5位「Merola(メローラ)」
「ナポリを代表する伝統的ネクタイブランド」
1870年ナポリにて創業された、クラシコイタリアの老舗ネクタイブランド「Merola(メローラ)」。
一切の妥協を許さず、最良品質のネクタイを作り続けているブランドとして人気を集めている。
映画「ローマの休日」を始め、ハリウッド映画でも度々使用され、各国の有名政治家やエグゼクティブにも愛用者多数。
日本では、服飾評論家で有名な落合正勝氏が絶賛している事でも有名なブランドだ。
クラシックスタイルの踏襲をモットーに、イタリアの専門職人が自社工場にて全ての工程をハンドメイドで仕上げている。
シルクをふんだんに使用したディンプルを演出しやすい作りも魅力的だ。
▶︎メローラのネクタイを見る
ランキング【6位〜10位】
ネクタイ ブランド第6位「TIE YOUR TIE(タイ ユア タイ) 」
「独特な風合いを醸し出すセッテピエゲの圧倒的な色気に注目」
1984年、フランコ・ミヌッチ氏がフィレンツェにオープンしたブランド「TIE YOUR TIE(タイ ユア タイ)」。
芯地を取り除き、生地を七つ折りにした“セッテピエゲ”というネクタイ仕様で洒落者から絶大な支持を集めている。
縫製は、始末はもちろん、縁かがりの巻き縫いまで全てがオールハンドメイド。
手縫いならではの柔らかでスカーフのような独特な風合いは、締めるだけでVゾーンに色気と品格をもたらしてくれる。
40代・50代のエグゼクティブに愛用者が多く、ワンランク上のイタリアらしい色気が漂うスーツスタイルを表現したい方におすすめのブランドだ。
ネクタイ ブランド第7位「FRANCO BASSI(フランコ バッシ)」
「旧式の織り機によって生産されるクラシックタイ」
1973年、シルク産業が盛んなイタリア北西部のコモにて、現オーナーであるフランコ・バッシ氏によって創業された「FRANCO BASSI(フランコ バッシ)」。
今ほど各イタリアブランドのタイがポピュラーになる以前は、イタリアのタイ=FRANCO BASSI(フランコ バッシ)というイメージが根付いていたほどネクタイに特化していたブランドだ。
創業以来、多くの有名ラグジュアリーブランドのタイを手掛けており、手裁断、手縫製をベースとしたハンドメイドの上質なタイ製作を貫いている。
ジャカードタイは現在の主流な織機よりも回転が遅い珍しい旧式の織機を使用しているため、目が詰まった凹凸感のあるジャカードの風合いを実現。
色柄においては「伝統の中に革新性をもたせる」という理念をもち、クラッシックなテイストの中に旬なエッセンスが入ったタイを数多く展開している。
ネクタイ ブランド第8位「Giorgio Armani(ジョルジオ アルマーニ)」
「モード界の帝王が手がけるブランド」
モード界の帝王と言われるジョルジオ・アルマーニ氏が展開する本ラインのブランドが「Giorgio Armani(ジョルジオ アルマーニ)」だ。
アルマーニのデザイン性がそのまま反映されたコレクションは、男の着こなしをシックで精悍な印象へと仕上げてくれる。
シルク素材をふんだんに使用して生産されたダークトーンのシックなデザインネクタイは、ARMANIらしさを反映させた上品な仕上がりだ。
ネクタイ ブランド第9位「Nichy(ニッキー)」
「イタリアの男性にカラフルの目覚めを与えた老舗ブランド」
1920年、イタリア・ミラノでニッキー・チーニ氏により創業したネクタイブランド「Nichy(ニッキー)」。
創立時から職人によるハンドメイド生産にこだわる老舗ブランドだ。明るい色使いが特徴で、ブラックやグレーといったダークな色調が男性の装いの中心だった当時、イタリア男性をカラフルなネクタイに目覚めさせた功績は大きく、現在では世界の有名店やブランドのネクタイを数多く製作している。
ネクタイ ブランド第10位「BREUER (ブリューワー)」
「ネクタイ製造のパイオニア」
1892年にネクタイ製造におけるパイオニアの1社としてオーストリアのウィーンで創業し、第二次世界大戦後の1951年にフランスのニースに拠点を移している「BREUER (ブリューワー)」。
100周年となる1992年に、自らの名前を冠した「BREUER」ブランドのネクタイを発表。
その後事業を拡大させ、2008年には北京オリンピックのフランス代表男子選手団のユニフォームを手掛けるなど、洗練された紳士服ブランドとしての地位も確立している。
ランキング【11位〜15位】
ネクタイ ブランド第11位「ETRO(エトロ)」
「ラグジュアリーなペイズリー柄といえばこのブランド」
1968年、ジンモ・エトロ氏がミラノに会社を設立したことからスタートした「ETRO(エトロ)」。ペイズリー柄が有名なブランドであり、ジャカード織りで表現されたネクタイは上質で高級感溢れる風合いを醸す。遊び心溢れるテキスタイルデザインも多く展開されているため、上質なネクタイで遊び心を取り入れたいと考えている方にも、ETROのネクタイは有力な選択肢になるだろう。ブランドネームもあるため、父の日や彼氏へのプレゼントにもちょうどいい。
ネクタイ ブランド第12位「fiorio(フィオリオ)」
「ビジネススタイルに適したデザインが人気」
1946年に、ミラノでスカーフのコレクションを発表したことが起源のブランド「fiorio(フィオリオ)」。イタリア最高の仕立て技術による丁寧な縫製と高いクオリティに加え、ビジネスで使いやすい控えめな華やかさが世界中の最先端で活躍するビジネスパーソンに愛され続けている。
ネクタイ ブランド第13位「STEFANO BIGI(ステファノ ビジ)」
「3代に渡る老舗ネクタイメーカー」
1983年から続く老舗のネクタイメーカー「STEFANO BIGI(ステファノ ビジ)」。
現社長STEFANO BIGI氏の母方である祖父が創業し、現在三代目まで続いている。
すべてのネクタイは、北イタリアのミラノで生産されており、裁断、手縫い縫製、品質チェック、出荷作業といった創業以来の生産体制を厳守。
ネクタイに使用される生地は、北イタリアのコモ、イングランドの伝統的な素材で構成。
また、名だたるネクタイブランドの生産も請け負っており、品質の高さに加え、都会的で洗練されたデザインを常に供給している。
ネクタイ ブランド第14位「Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレ フェラガモ)」
「多くのハリウッドスターを顧客に持つイタリアブランド」
1927年にイタリアで開業された靴屋がルーツのサルヴァトーレ・フェラガモ。シューズが有名であり、多くのセレブやハリウッドスターを顧客に持つブランドとして知られている。
ネクタイは、ポップな雰囲気漂うデザインが施されたネクタイから、アイコニックデザインである「ガンチーニ」がデザインされたネクタイまで幅広く展開。
ネクタイ ブランド第15位「Dunhill(ダンヒル)」
「メンズファッション界を牽引するラグジュアリーブランド」
1880年アレフレッド・ダンヒル氏が馬具専門製造卸売業としてロンドンで創業したブランド「Dunhill(ダンヒル)」。
現在は衣類や小物の製造まで幅広く手掛け、男性ファッションの上層階級に君臨し男性らしさを演出するデザインが人気を集めている。
メンズファッションを語る上では無視できない存在で、ネクタイのクオリティも言わずもがな。
ランキング【16位〜20位】
ネクタイ ブランド第16位「PENROSE(ペンローズ)」
「女性デザイナーが手がける英国らしいラグジュアリーデザイン」
イギリス、ロンドンに位置するソーホーで2008年に創業したブランド「PENROSE(ペンローズ)」。
カフリンクスやネクタイを手がけてきた「DUCHAMP」のデザイナーだった女性のMitchell Jacobs氏が新しく立ち上げたブランドだ。
往年の英国らしさを醸し出す、ゴージャスでクラシカルなネクタイウェアを中心に展開。
どのモデルにも3色以上の糸をあしらうことで、深い奥行きのある色味を表現している。
ネクタイ ブランド第17位「HOLIDAY&BROWN(ホリデーアンドブラウン)」
「イタリアとロンドンの技術の賜物」
ホリデイ氏とブラウン氏によって1926年にロンドンで設立された老舗ネクタイブランド「HOLIDAY&BROWN(ホリデーアンドブラウン)」。
工業化が進んでいく中でも一貫してハンドメイドに拘り、高品質な素材を用いて仕上げられたネクタイは世界でも最高峰の評価を受けている。
2000年に、世界的に有名なイタリアのマンテロ・セタ社に経営権がかわり2013年から新生。
膨大なアーカイブを所有するマンテロ社の生地によって生み出されるネクタイは、イタリアとロンドンの技術の賜物だ。
▶︎ホリデーアンドブラウンのネクタイを見る
ネクタイ ブランド第18位「ALTEA(アルテア)」
「100年以上の歴史を持つ老舗ネクタイブランド」
100年を超すサルトーリ家の歴史を担う老舗ブランド「ALTEA(アルテア)」。
ブランド名は、たくましい生命力をもつ植物から名前をとっている。
ネクタイ専門店からスタートしたブランドなだけに、現在も展開されるネクタイはハイクオリティでデザイン性のあるモデルが多い。
トラディショナルなプリント、刺繍など、伝統と革新を織り交ぜた独特な雰囲気のテキスタイルデザインにも注目だ。
ネクタイ ブランド第19位「Errico Formicola(エリッコ フォルミコラ)」
「老舗高級ブランドのノウハウを活かした安心感のあるブランド」
キートンやルイジボレッリなど、老舗高級ブランドで長年経験を積んだエリッコ フォルミコラ氏が自身の名を冠にして2008年に立ち上げたブランド「Errico Formicola(エリッコ フォルミコラ)」。
シャツやネクタイを中心に現在はスーツやジャケットなど重衣料のアイテムも展開している。
イタリア・ナポリのブランドでありながら、どこかミラノらしさを感じる色気も併せ持つ。
ランキング【20位〜】
ネクタイ ブランド第20位「GUCCI(グッチ) 」
「不動の地位を確立するラグジュアリーブランド」
1881年、イタリアのフィレンツェに設立され、ラグジュアリーブランドとして不動の地位を確立している「GUCCI(グッチ) 」。
ネクタイは、グッチならではの職人による精巧なジャガード織りのシルクタイが人気だ。
GUCCIのアイコニックデザインであるGG柄が一面に施されたものやストライプが目を惹くデザインは、どれも品がありラグジュアリーな雰囲気を演出してくれる。
ネクタイ ブランド第21位「ISAIA(イザイア)」
「イタリア随一のテーラーによるナポリ仕立てのソフトな風合い」
1957年、ナポリでサルトとして創業したブランド「ISAIA(イザイア)」。
スーツやジャケットが人気を集めているが、タイもまた外せないハイクオリティを誇る。ハンドメイドにて仕立てられるタイの柔和な質感は、ナポリらしい色気のあるスーツスタイルと絶妙にフィット。
仕立てのやわらかさが魅力的で「芸術」と称されるカッティングはため息が出るほど美しいシルエットをかたどる。
ネクタイ ブランド第22位「Kiton(キートン)」
「世界で最も美しい服をコンセプトに掲げるナポリブランドが放つ珠玉の品」
1969年、7代に渡り服地卸を営む家系に生まれたCiro Paone氏が、伝統文化を守りつつも、新しい時代の最高のスーツ作りを掲げて設立したブランド「Kiton(キートン)」。
世界でもっとも美しい服をコンセプトにエレガントの追求を妥協なく行っている。
ネクタイには、芯地を使用せずに一枚の布を7つ折りにして仕立てる「セッテピエゲ」を採用し、キートン専門の職人によりソフトで立体感のあるイタリア、ナポリらしいデザインを実現している。
ネクタイ ブランド第23位「POLO RALPH LAUREN(ポロラルフローレン)」
「高級ハンドメイドネクタイショップの経営から始まった人気ブランド」
1939年にアメリカのニューヨークにて生まれたRalph Rueben Lifshitz氏が立ち上げたブランドPOLO RALPH LAUREN(ポロラルフローレン)。元々「POLO」という高級ハンドメイドネクタイを取り扱う店を経営していたため、ラルフローレンで展開しているネクタイはおさえておきたいアイテムのひとつだ。アメリカブランドながら「メイド・イン・イタリー」にこだわったクオリティの高さも見逃せない魅力。
ネクタイ ブランド第24位「FAIRFAX(フェアファクス)」
「豊富なバリエーションとコスパの良さが人気の秘訣」
アメリカントラディショナルから影響を受けている「FAIRFAX(フェアファックス)」は、豊富な柄・素材のバリエーションでコスパグッドなネクタイやシャツを展開している。
20代・30代のビジネスパーソンに最適な品があり、オーソドックスな色柄はもちろん、トレンドを反映したデザインも多く展開されているため、ネクタイで気軽にトレンドを取り入れたいとお考えの方はぜひ一度チェックしてみてほしい。
ネクタイ ブランド第25位「Paul smith(ポールスミス)」
「英国的あそび心でスーツスタイルを上品に彩る」
アイコニックなマルチストライプをはじめとした、ポップなデザインをさりげなく配した英国らしい遊び心のあるデザインで人気を集める「Paul smith(ポールスミス)」。
世界中の街の景色や建物からカラーリングのインスパイアを受けて生まれる独創的かつポップなデザインは、ネクタイにも反映されている。
スーツスタイルに取り入れれば、Vゾーンに上品な彩りを加味できることうけあいだ。
まとめ
フォーマルからビジネス、においても「ネクタイ」は永遠のメンズファッション定番アイテムと言えるだろう。
今回は「ネクタイ」を中心に編集部おすすめブランドをランキング形式でピックアップしてみました!