革靴は手入れをしっかりしていないとひび割れが生じてしまいます。
シワとは違い、見た目にもひどいし、かなりのダメージとなってしまうこともあしかし、修復することは可能なので、捨てる前に一度ケアをしてみよう。
革靴がひび割れする原因とは?

愛着のある革靴を久しぶりに出してみた時、ひび割れしていることに気付くと、かなり落ち込むものです。
その状態では捨てるしかないこともあるので、革靴にとっては致命的なダメージを受けたと言っても良いでしょう。
こうしたひび割れは、多くの場合乾燥革が乾燥してしまったことによって生じ、革は靴という製品になったとはいえ、まだ生きていて水分を吸ったり出したりと呼吸をしています。
人間の肌に水分が足りなくなるとガサガサになってしまうのと同じように、革靴も乾燥によってひび割れが生じてしまいます。
オイルを塗っていない、長期間放置していたなどの理由で表面の油分がなくなり、水分が飛んでしまうのが原因とされています。
もう一つの原因は、逆に靴クリームを塗り過ぎることにあります。
というのも、クリームを厚く塗り過ぎてしまったり、リムーバーをかけずに何度もクリームを塗り重ねていくと、古いクリームが固着してしまいます。
そして、そのクリームが空気によって次第に酸化して、革にダメージをもたらし、これがひび割れの原因となるのです。
単にオイルやクリームを塗れば良いというのではなく、適切な手入れの仕方を守ることがとても重要です。

革靴のひび割れとシワの違いとは?

革靴は履いていると、シワが入ってきます。
これはひび割れとは異なるものであり、シワはあくまでも足の動きによって革が曲がり、その部分に圧力がかかることによってできます。
普段靴を履いていればどうしてもできてしまうもので、革靴に大きなダメージを与えるものではありません。
また、しっかりとした革の靴で、シューキーパーに入れて休ませるなどすれば、シワは薄くなったり取れたりするもので、修復が可能です。
一方でひび割れは、完全に革に溝が入ってしまって、革の内部が見える状態となります。
こうなると単に靴を休めるくらいでは修復はできず捨てる羽目になることさえあり、そして、シワとは違い普段の手入れをしっかりと行えば防げるというのも大きな違いになります。
質の良い革を使ったものは毎日のケアをきちんと行えば、捨てることなくずっと長く履けるので手入れは欠かさずに行うようにしましょう。

革靴を捨てる前に要チェック!ひび割れの修復と目立たなくする方法!

寸断されてしまうような傷が入っている場合とは違い、軽度のひび割れであれば修復は可能なので捨てる前にケアをしたいところです。
しかも、クリーナーやクリームなどの普段の手入れで使うものだけでも、ある程度回復を促せます。
まず、クリーナーもしくはリムーバーを使って、ひび割れが起きているところを丁寧に掃除し、その後、その部分をブラシを優しくかけるようにして、じっくりとこすっていきます。
その後、靴クリームを少し多めに塗って、クロスでなじませるようにして磨き上げていきます。
それとは違い、溝がはっきりと見えるほどのひび割れは、時間をかけて作業する必要があります。
まず、ぬるま湯を準備して、靴がすっかり浸るくらいの洗面器などに入れます。
ここに靴ひもをすべて外した状態の靴を浸け、この状態で、だいたい2時間から3時間放置しておきます。
その後、弱酸性のシャンプーを、泡立てネットなどを使って泡立ててから優しく靴の表面、特にひび割れのあるところを中心にこすっていき、最後に、ぬるま湯でゆすぐ。この時にシャワーを使ってゆすぐと作業が楽になるので、覚えておきましょう。
ゆすいだ後は、またぬるま湯を洗面器などに満たして、靴を入れて再び2、3時間放置しておくと良いでしょう。
時間が経過したら、靴を取り出してタオルなどを使ってしっかり水気を取ります。
水気を含んだ靴は柔らかくなっているので、シューキーパーを着けて型が崩れないようにしましょう。
ある程度乾いて、半乾きくらいになったらクリームを全体に塗って浸透させます。
この場合、外側だけでなく靴の内側にも塗るのがポイントになります。
一度塗ったら、風通しの良い場所に置いて乾燥させ、完全に乾いたら、再びクリームを全体に塗って仕上げます。
