「スーツ姿に黒革靴」というシルエットは、鉄壁のビジネスマンのスタイル。
ところが近年、このオーソドックスな組み合わせが、少しずつ崩れつつあるようです。
背景にはさまざまな理由がありそうですが、ファッションの多様化や靴の種類が増えたことも影響しているようです。
シチュエーションによっては、相手を考えたスーツと靴を身に付けないと失礼に当たる場合もあります。
スーツに履ける靴、履いてはいけない靴、さらに履けるか履けないか境界線が微妙な靴などを取り上げてスーツと靴の関係をまとめました。
革紐で甲部分を覆う黒または茶色の革靴がスーツ向け
スーツに履くべき靴とされてきた靴の特徴は、革紐で甲部分を覆う一般的な黒または茶色の革靴になります。
いくつか種類がありますが、特にビジネスシーンで有効な靴をまず5種類挙げて特徴を説明します。
スーツに履く靴・ビジネス向け1)プレーントゥ
シンプルであるがゆえにビジネスシーンにはもってこいの靴。
以下に紹介する靴に見られるような装飾がまったくないのが特徴で、シンプル・イズ・ベストといえる様相なことからファンが多い靴です。
スーツに履く靴・ビジネス向け2)ストーレートチップ
出典:https://www.kenford.jp/
つま先部分に横一線の縫い目ラインが特徴で、プレーントウとともにスーツに合う靴としての定番。
ビジネスシーンはもとより、冠婚葬祭にも履ける靴なので1足は持っていると便利な靴です。
スーツに履く靴・ビジネス向け3)ホールカット
出典:http://tradingpost.jp/ginza/22663/
足を包みこむように1枚の革で作られたシンプルデザインの靴ゆえに、スーツと合わせる場合などは、履きこなすのが難しいかもしれません。
一枚革のため甲の部分が繊細で軟らかいイメージになり、エレガンスもあります。
ビジネスはもちろん、パーティーなどでもおしゃれ感を演出できます。
スーツに履く靴・ビジネス向け4)モンクストラップ
出典:https://www.kenford.jp/
革紐でなくベルト状のストラップとバックルで甲の部分を留める靴です。
修道士(モンク)たちが履いていたことを由来としており、年月を経ることでいくつかの亜流も登場していることを考えると、一定の人気がある靴といえます。
ストラップの数や位置で違いを演出するモンクストラップ
ストラップが1対のタイプをシングルモンク、2対がダブルモンク、さらに踵の方へ下がったストラップをサイドモンク、とそれぞれ呼びます。
ダブルモンクの足を入れる口のストラップを締めずにはくのがおしゃれとされている場合もあるようで、なかなか奥が深そうです。