ビジネスシーンでの革靴は、職種によって好みが分かれるようですが、相対的に高い評価を得ているのがイタリア靴です。
イギリス靴の頑丈さにイタリア本来のエレガンスを加え、アメリカ発の大量生産型の製法をも取り入れた靴作りから、多くのブランドが存在し、しのぎを削っているのがイタリア靴の現状になります。
世界の靴の特徴を交えつつ、高級ブランドをいくつか紹介しながら、イタリア靴の魅力の原点に迫っていきます。
イタリア靴の魅力に迫る前に国別の革靴の特徴を見てみよう!
人気のイタリア靴の魅力に迫る前に、革靴の国別の特徴を挙げてみます。
国別の特徴の有無はスーツでの装いに関心がある方であればご存じでしょう。
軍靴発祥国ともされるイギリス靴に始まり、フランス、イタリア、スペイン、アメリカ、そして日本と細かく分ければ国ごとに違う靴が存在するほど多様なのが革靴なのです。
イタリア靴にはカジュアル的な遊びの要素が多いのか?
もちろん、靴を履く人々の足の特徴だけでなく、流行を含めたファッション感覚や、スーツとの相性、カジュアル使用かどうかといった全体的な要素が国ごとに少しずつ違う革靴の特徴になっています。
まずは、国ごとに違う革靴の特徴やスタイルなどを簡単に紹介し、イタリア靴の魅力や人気に迫り、製法やブランド、サイズやカジュアル向けといった面を含めて集大成的に記してみます。
重厚で堅牢なイメージが特徴のイギリス靴!
まずは、各国の靴の特徴をイギリス靴から見てみます。
革靴を生んだイギリス靴の一番の特徴は、厚みのある革を使った手製での靴作りと破損しても修理して使うという伝統でしょう。
製法はその後、工業化したグッドイヤーウェルト製法に進みましたが、培った靴作りの伝統と品格は今なおイギリス靴に息づいているのです。
有名どころのブランドといえば、やはりクロケット&ジョーンズ、チャーチ、ジョン・ロブなどが主なブランドとして挙げられます。
各ブランドごとに特徴がまったく違うフランス靴
アパレルファッション界をリードする国だけに、各ブランドの個性が特徴的なのがフランス靴になります。
製法はグッドイヤーウェルトが多いものの、マッケイで仕立てる場合もあるといったお国柄です。
フランス靴の木型は他国の有名ブランドからも発注あり
また木型職人の丁寧な仕事も定評があり、シューケア製品として名高いコルドヌリ・アングレーズの木型は有名ブランドでも使われているほどです。
主なブランドは、オーベルシー、コルテ、ベルルッティ、JMウエストンなどが挙げられます。
スペイン靴の特徴は洒落っ気がありつつ頑丈な中庸の靴!
ラテン的で南国らしい色や形のイタリア靴のような靴作りの半面、頑丈なイギリス靴の利点も兼ねているというスペイン靴。
もちろん、グッドイヤーウェルト製法ですが、洒落っ気のあるデザインも知られています。
ヤンコ、カルミナ、メルミンなどが有名なブランドでしょう。
近代の靴製法を確立したのが大きな特徴のアメリカ靴!
近代の靴の製法を確立したのがアメリカで、グッドイヤーウェルト製法もマッケイ製法も同国で生まれました。
このため、大量生産の既成靴作りに定評があり、多くのメーカー、ブランドがありましたが、今はほとんどがなくなり、知られているブランドも少なくなっています。
コールハーン、ジョンストン&マーフィー、オールデンといったブランドが現在も革靴を作り続けています。