スーツの袖口(正確にいえばジャケット)にあるボタン、何のためかご存じの方はスーツを長く着てきた方か、スーツについて勉強した方でしょう。
今回はスーツの袖、特に袖口にこだわってボタンの意味や開閉できる袖口の意味を中心に、スーツの袖をテーマにまとめました。
スーツの袖口のボタンと付いている目的を知って、次にスーツを購入する際に、こだわってみてはいかが?
スーツの袖口のボタンは何個?開閉できる袖口が正統?
スーツの袖口にボタンが付いていることは覚えているけど、何個付いていたかなどは、はっきり覚えていない、という方が多いはず。
こだわりを持ってスーツを選んでいる、あるいはオーダーメイドのスーツしか着ない、という方であれば、いろいろなタイプがある袖口から好みのスタイルを選んでいることでしょう。
2つあるスーツの袖口のタイプその1:本切羽
スーツの袖口は、実は大きく分けると次の2タイプがあります。
一つは本切羽(ほんせっぱ)と呼ばれる、4つのボタンとボタンホールが付いていて、ワイシャツの袖のようにボタンを外してまくれるようになっているタイプ。
形状から「本開き(ほんあき)」とも言います。
2つあるスーツの袖口のタイプその2:開き見せ
もう一つは開き見せ(あきみせ)。
ボタンは付いているものの、袖口は閉ざされたままのタイプで、もちろんボタンホールもなく、飾りのようなボタンが付いているだけです。
ボタンはたいてい4個ですが、4つがくっつくように縫い付けられているのを「キッスボタン」と呼びます。
スーツの袖口のボタンの並びにも言い方がある
さらに4つボタンが並ぶことで、一番上に来る分を除く3つのボタンが1/4ほどずつ重なるように付いているタイプもあります。
こちらは「重ねボタン」と言います。
スーツの袖口のボタン数は3個か4個がスタンダード
なお、ボタンの数については3つか4つがほとんどで、4つがスタンダードのようです。
ジャケットのボタンから1つ引いた数が袖口のボタン数、というまことしやかな説もありますが、俗説のようです。
本切羽として開ける袖口が、腕をまくれるくらいに開く余裕を持たせるにはボタン4つ分ぐらい必要だったため、と考えるのが妥当でしょう。