スーツのVゾーンとは、どこかご存じでしょうか?
また、スーツの襟には多くの種類があることはご存知でしょうか?
喉元から下のネクタイとワイシャツ、両鎖骨からみぞおちに重なるスーツの襟で構成されるエリアで、V字になっていることからVゾーンと呼ばれています。
Vゾーンは、スーツ姿の人物を見て、まず目が行くところで、Vゾーンの印象がスーツ全体、ひいては着ている人物のイメージを決めると言っても過言ではない箇所です。
そんなVゾーンを構成するスーツの襟の形状にスポットを当て、原型や成り立ちを交えて豆知識的にまとめてみました。
スーツの原型は「軍服」が定説!襟も軍服の詰襟から?
スーツの襟の豆知識あれこれを説明する前に、襟を含むスーツの歴史について軽く触れてみます。
スーツの原型は軍服というのが、一般的な定説です。
スーツの襟は開いた軍服の詰襟が変化した?
また、襟については軍服の詰襟から派生したもの、と言われますが、形状を考えると納得いくことでしょう。
詰襟は学生服でおなじみですが、詰襟を寝かせて開いた形にしたのが、現在のスーツの襟の起源というわけです。
スーツの襟はカラーとラペルに分かれている!
日本語では襟の一語で、ジャケットの折り返し部分をも含めて表現します。
しかし、英語の場合、詰襟の名残をカラー(Collar)、詰襟の下のボタンで留めていた合わせ部分の上半分を開いた箇所をラペル(Lapel)と呼び分けているのです。
日本の着物の襟とは若干違うスーツの襟の呼び方
日本の着物にも襟がありますが、首回りから前で合わせる部分までを襟と呼んでいるのと対照的です。
厳密には首回りは掛け襟と称します。
スーツのカラーとラペルを分けるゴージライン!
出典:https://pitty-savile-row.com
カラーとラペルに戻りましょう。
説明したように、詰襟がカラーですので、カラーとラペルを分けている部分が喉元になります。
このことから、カラーとラペルの境目を、英語で喉(Gorge)の線という意味 のゴージライン(Gorge Line)と言い、ゴージラインの先端部分の形状の違いで、ラペルに様々な種類があるというわけになります。
スーツの襟のゴージライン!先端のくぼみはノッチ
さらに言えば、ゴージラインの先端の「く」の字になっている所を、英語でくぼみや切りを目を意味するノッチ(Notch)と称します。