スーツの襟であるノッチの変化で様々なデザインに
ノッチの形状が変化することで、以下に説明する様々なラペルが誕生したのです。
それでは、ラペルの種類を見てみましょう。
スーツの襟1)ノッチドラペル
スーツの襟の形で一番多いタイプです。
前述したように元詰襟部分と、合わせ部分の境目の「く」の字がハッキリ分かるのが特長で、シングルスーツのほとんどの襟は、ノッチドラペルになっています。
スタンダードな襟もとして馴染み深い襟の形状になります。
スーツの襟2)ピークドラペル
「先端が尖った」という英語のピーク(Peak)が由来になります。
ラペルのノッチ部分がなく、カラーと接したゴージラインになっています。
イメージとしてはやはり、尖ったというのが正解で、ダブルのスーツをはじめとする、フォーマルなスーツに良く使用されています。
スーツの襟3)セミピークドラペル
カラーとラペルの間隔が、ノッチドとピークの中間といった開き方で、ソフトなイメージになります。
フォーマルはもちろん、カジュアルでも使えるマルチなラペルと言えるため、おしゃれに決めたい時に1着あると便利かもしれません。
スーツの襟4)フィッシュマウスラペル
出典:blog.y-aoyama.jp
小さい上襟と水平カットの下襟からなるノッチの形が、魚の口に似ていることからの命名です。
ビジネススーツにはふさわしそうではないのですが、3つボタンの上衣に良く合います。
コンテンポラリーファッションとして認知されたラペルで、舶来物のほか、オーダーメイドで指定する方が多く、フィッシュマウスと呼ばれると魚の横顔に見えてくる特殊形状が特徴です。
スーツの襟5)クローバーリーフラペル
出典:https://www.order-suits.com
命名はの由来は名前そのまま、シロツメクサの葉を指す英語からきています。
カラーとラペルの先端が丸みを帯びており、ソフトなイメージで、カラーだけ、ラペルだけ丸くなっているタイプもあり、おしゃれ感抜群です。
フィッシュマウス同様、コンテンポラリーなスーツの襟として知られているほか、女性用のジャケットの襟によくみられる形状になります。
スーツの襟6)ローリングダウンラペル
ラペル部分が、上衣の第一ボタン部分が見えないくらいに反った襟になります。
3つボタンのジャケットにて多く見られるスタイルになっており、もちろん、第1ボタンは留めずに着用します。
スーツの襟7)ショールカラー
カラーとラペルの境目のノッチがなく、肩から布を羽織ったようにショールを掛けている襟に見えるためです。
タキシードの襟が代表なので、スーツの襟とは違いますが、両者ともフォーマルな場での装いということで含めてみました。
ステッチがあるスーツの襟は別項で
なお、襟にステッチが入ったタイプもよく見かけますが、ステッチについては別項で説明します。
襟の形状すなわちラペルのみに留まらず、様々なスーツのルールも合わせて押さえて頂けたらと思います。
まとめ
スーツの襟には、原型があり、いろいろ種類があることが分かっていただけたかと思います。
あまり気にせずにスーツを着ていた、という方、自分のジャケットはもちろん、通勤電車や街中でスーツ姿を見かけたら、襟がどうなっているかをチェックしてみるのも面白いですね。
ノッチドラペル以外の襟を見つけたら、着こなしぶりをしっかり観察して、おしゃれに真似してみるのも一興でしょう。
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