ビジネスを中心にフォーマルな場で、あるいは私的な集まりでのカジュアルにも合う服装がスーツです。
スーツの種類には形状の違いからシングルスーツとダブルスーツの2種類がありますが、細かく分けると襟やベント、ベスト着用の有無など、様々な切り口の種類に分けられます。
そんなスーツの種類の違いの初歩を分かりやすく解説していきます。
スーツの種類1)代表例はシングルスーツとダブルスーツ!

着こなし一つで印象が変わると言っても過言ではない「スーツ」ですが、プライベートでもビジネス面でも、人と接する際に着ていると、印象はもとより、相手に安心感を与える服装になります。
そんなスーツの種類は、シングルスーツとダブルスーツの2種類があり、それぞれ違いについてまずは紹介していきます。
スーツの種類1)代表的なシングルスーツとダブルスーツの違いとは?

スーツの種類で代表的なシングルスーツとダブルスーツの一番の違いは、ボタンの配列と数にあります。
シングルスーツは縦1列でボタンが2~3個となり、ビジネススーツの定番として知られ、たいていの体型に合うスタイルになります。
他方のダブルスーツは、服地を前で重ね合わせるタイプで、ボタンは4~6個付いています。
前で合わさる部分があるため、体を大きく見せる効果があるとともに、実際に恰幅の良い体型の方の着用が多いスーツと言えます。
ややフォーマルなイメージで、つまり、服地の前部分を重ねるかどうか、またボタンの数の違いでシングルスーツとダブルスーツに分かれています。

スーツの種類2)ツーピースとスリーピースの違いについて!

スーツの種類と言えば、代表的な分け方として、シングルスーツとダブルスーツという2種類がある旨、説明して参りました。
その中で、さらに細かくスーツの種類を分けていく、ツーピースとスリーピースの2パターンがあります。
ツーピースは、ジャケットとスラックスの2つで構成されるため、その名があり、これにベストを加えたのがスリーピースで、3つ揃えとも言います。
スーツの種類2)シーンで使い分け?カジュアルなツーピースとフォーマルなスリーピース!

このように、スーツの種類は、ツーピスのスーツとスリーピースのスーツとして分けることが多くあることがお分かり頂けたかと思います。
ツーピースが、ややカジュアルなイメージなのに対し、スリーピースは重厚で信頼ある印象を与えるので、ここ一番というビジネスシーンでの着用が多いのが特徴です。
カッチリした印象のスリーピースですが、ジャケットを脱ぐと、どこかカジュアル感が増すのは不思議です。
すなわち、スリーピース1着でフォーマルと、カジュアルを着分けられます。
スーツの種類3)ボタンの数に関するスーツの違いについて!

続いてボタン数の違いについてみてみます。
シングルの2つボタンは、一番下のボタンは留めません。
ヘソのあたりに来るボタンだけを留めるのが正しいスタイルです。
現在は2つボタンに人気がありますが、10年以上前は3つボタンがファッショナブルで一般的でした。
スーツの種類3)異なるボタン数の違いはネクタイを見せるVゾーンに影響!

これはボタン数の違いから、与える印象が変わってくるためです。
2つボタンだと「Vゾーン」と呼ばれる前の合わせ部分が広く開けて見えるため、ネクタイを強調できる、つまり派手さや地味さをアピールできるのです。
3つボタンの場合は、Vゾーンが狭くなりネクタイが目立たなくなるため、硬い印象になります。

スーツの種類4)スーツの襟(ラペル)の違いについて!

スーツの種類で影響を受ける、ネクタイについて触れたところで、ネクタイに一番近い部分でスーツの顔ともいえる襟の種類(形)を説明します。
「ラペル」とも呼ばれる襟は、首から胸にかけてのジャケットの前の折り返し部分を指します。
左右の襟を合わせるように見ると菱形をしています。
ですのでシングル、ダブル共通の襟の説明です。
一見しただけでは違いが分からないかもしれませんが、以下の5つの種類があ ります。
1ノッチド・ラペル
スーツの定型と言える菱形の襟です。
左右両襟の鎖骨のあたりにくびれがあ り、よいシルエットになっています。
くびれを境に上部を上襟、下部分を下襟と言います。
2ノッチド・スリム
ノッチドより幅が狭くなっているため、シャープなイメージを与えます。
3ピークト・ラペル
「先のとがった」という意味のピーク、下襟の先が上を向いてとがっているため、こう呼ばれます。
ダブルスーツだと上品さを演出できます。
4ピークト・スリム
名称そのままですが、ピークト・ラペルより幅が狭く、とがった部分も控え目に見えます。
ドレッシーさに加え、スッキリした印象を与えます。

スーツの種類5)ベントの違いは3種類!動きやすさも加味して選ぶ!

スーツの上部分の種類の違いについての説明に続き、次は腰から尻あたりの下 部の種類の違いをみてみましょう。
シングル、ダブルを問わず、スーツの腰部分から下に切れ目が入っている箇所 を「ベント」と呼びます。
スラックスのポケットへ手を入れる際などの動きや すさに加え、着心地を良くする役目があります。
ベントの種類は以下の3つです。
1センターベント
乗馬服の真ん中に切れ目を入れて動きやすくしたのが始まりとされています。
乗馬時にジャケットが引っかかるのを防ぎ、動きやすくしたのがセンターベントです。
2サイドベンツ
ジャケットの両手が来る辺りに切れ目が入っているのがサイドベンツ
両側にあるためベンツ、と複数です
尻が大きい方がセンターベントを切るとベントが割れて、後姿が良くありません
ベントは割れないで着るのが正しいとされていますので、そんな方はサイドベンツがお勧めです
3ノーベント
これはジャケットに切れ目がありません。
礼服などフォーマルなスーツに適用 されます。フォーマル、イコール、ノーベントと覚えましょう。
まとめ
普段何気なく着ているスーツにもシングルスーツ、ダブルスーツという種類のほか、襟やベントなどにも違いがあることが分かっていただけたかと思います。
実はこ のほかにも生地や柄、素材や織り方などにもいろいろ種類があるのがスーツ。
別の機会に紹介します。