2019年4月、東京の南青山にトリッカーズ(trickers)唯一の実店舗ロンドン店に次ぐ2店舗目として、初の海外店舗が誕生しました。
創業190年となる記念の年のイベントだっただけに、靴やブーツの専門サイトやファンサイト、ニュースなどのメディアで知った方も多いことでしょう。
カントリーブーツで有名なトリッカーズ(trickers)を、すでにご存じの方も多いかもしれませんが、各種ブーツやドレスシューズなどに加え歴史や、靴メーカーと地理との関係などを含めた、様々な話題を盛り込んでトリッカーズ(trickers)の全て、として紹介しました。
- ハンドメイドの最高級革靴メーカー&ブランドのトリッカーズ(trickers)!
- トリッカーズ(trickers)の190年の歴史と創業地ノーサンプトンの関係
- トリッカーズ(trickers)もあるノーサンプトンには高級靴メーカーが集中!
- ノーサンプトンにトリッカーズ(trickers)ほか靴メーカーが多い理由
- トリッカーズ(trickers)の革靴の特徴は頑丈でガッシリが基本!
- 職人1人が1足全てを作るベンチメイドはトリッカーズ(trickers)ならでは!
- スーツにも合わせられるトリッカーズ(trickers)の1829コレクションとは
- トリッカーズ(trickers)のドレスシューズは本場ロンドンでも人気!
- トリッカーズ(trickers)の1829コレクションでスーツとのコーデを!
- トリッカーズ(trickers)のカントリーブーツなどのサイズを表で比較
- トリッカーズ(trickers)のカントリーブーツのラストの種類は?
- トリッカーズ(trickers)のバートンならビジカジのコーデにも役立つ
ハンドメイドの最高級革靴メーカー&ブランドのトリッカーズ(trickers)!

カントリーブーツやカントリーシューズ、デザインが大きく印象に残るフルブローグの靴で知られるトリッカーズ(Tricker’s)。
老舗だけに創業当時からのハンドメイドによる靴作りを今も続けており、最高級革靴メーカー&ブランドとして有名です。
トリッカーズ(trickers)の190年の歴史と創業地ノーサンプトンの関係

そんなトリッカーズ(trickers)は、1829年にイギリスの首都ロンドンの北西にある街、ノーサンプトンで誕生、2019年に190周年を迎えました。
現在も同地で男性用、女性用の革靴やブーツ、ベルトや革小物を生産、販売し続けています。
トリッカーズ(trickers)もあるノーサンプトンには高級靴メーカーが集中!

トリッカーズ(trickers)が誕生し、拠点を置くノーサンプトンは、イギリスを代表とする高級革靴メーカーがなぜか集中しています。
有名どころで言えば、クロケット・ジョーンズ、ジョン・ロブ、エドワード・グリーン、チーニー、チャーチなどがあります。




ノーザンプトンの高級靴メーカーはショップ併設しツアーも
各社とも製靴工場を持ち、さらにファクトリーショップも併設しているので、現地を訪れてファクトリーショップ周りもできまず。
現にツアーが催されているようなので、興味のある方はぜひ参加してみては?
ノーサンプトンにトリッカーズ(trickers)ほか靴メーカーが多い理由

ところで、なぜノーサンプトンに靴メーカーが多いのでしょう。
紹介中のトリッカーズ(trickers)も関係あることなので、理由を調べてまとめてみました。
①樫の木が多く自生
ラスト(木型)を作るのに適した木としての樫が多いのは納得ですね。
さらに樫は革をなめすのに使われるタンニンも多く含んでいるので、これも靴を含む革製品作りには有益でしょう。
②交易地としての地の利がある
ノーサンプトンを地図で見ると、南北でみると南寄りながら東西の場合はほぼ真ん中に位置します。
南東の首都ロンドン、北西のリバプール、東のケンブリッジ、南のオックスフォードと、どこへ行くにも便利な場所です。
このため、革製品の原料となる牛の運搬が交易の要衝として容易なのも理由となります。
③水を供給できる川が多い
水は人間はもとより皮を提供する牛も、また牛が必要な牧草を育てるのにも必要です。
さらに皮をなめすのにも多くの水が必要になります。
ノーサンプトン周辺にはネネ川ほか、水源となる川が多く流れているのも革製品工場が集まっている理由の一つです。
自然環境や交通の要衝がノーサンプトンの靴作りに影響
結論として、樫の木が多い、地の利、豊富な水という諸条件が革製品製造に適した場所となって、現在まで続いているというのが、ノーサンプトンに靴メーカーが多い理由として語られています
トリッカーズ(trickers)の革靴の特徴は頑丈でガッシリが基本!

男女向けの各種ブーツをはじめとする堅牢な革靴を製造するメーカーであるトリッカーズ(trickers)。
男性向けとしてカントリーブーツの「マートン(Malton)」、カントリーシューズの「Burton」、サイドゴアブーツの「Henry」などがあります。
ブーツを履く用途は、防寒や防水、防雪だけでなく屋外作業なども含まれます。
このため、頑丈に作られていないと、すぐに傷んだり壊れたりして使い物になりません。
履き続けられ長持ちするのが特徴のトリッカーズ(trickers)の各種ブーツ
その点、トリッカーズ(trickers)のブーツはガッシリと頑丈に、堅牢に作られているのが大きな特徴で、長く履けるのです。
長持ちするブーツであるとともに履き続けることで、足になじんでお気に入りの一足となっていくような要素があるのがトリッカーズ(trickers)のブーツと言えます。
職人1人が1足全てを作るベンチメイドはトリッカーズ(trickers)ならでは!

ベンチメイドと称される革靴の作り方も、トリッカーズ(trickers)の特徴の一つとして知られています。
今では珍しい1人の職人が1足の靴を一から作っていく方法で、職人がずっとベンチに座って作業に没頭する様が由来となっています。
ベンチメイドだと靴に個体差が出る?それも個性的と歓迎!
ほとんどの靴メーカーは、担当工程ごとに職人が違い、1足出来るのに数人の手を経るのですが、トリッカーズ(trickers)は一人で全てを担って作っているわけです。
そのせいか、靴に個体差があるとの指摘もありますが、個性的な靴として歓迎する靴ファンもいるとか。
スーツにも合わせられるトリッカーズ(trickers)の1829コレクションとは

トリッカーズ(trickers)と聞いて、最もポピュラーなのがカントリーブーツやフルブローグのデザインの革靴。
後者ならスーツにも合わせられなくもないですが、トリッカーズ(trickers)にもドレスシューズはあるのでしょうか。
ストレートチップやフルボーグ等、様々ある革靴の種類については、別の記事に詳細をまとめています。
詳細について気になる方は合わせてこちらの記事もご確認下さい!

トリッカーズ(trickers)のドレスシューズは本場ロンドンでも人気!

本場英国ではビジネスシーンでも、スーツにタイに似合うトリッカーズ(trickers)のドレスシューズは人気なのです。
最もフォーマルなストレートチップはもとより、セミブローグ、クォーターブローグなどもそろえています。
しかもドレスシューズを集めた「1829コレクション」も存在しています。
もちろん1829は創業年からとった名称です。
しかもラストはすべて4537番の標準的なUKサイズという型です。
高級皮革を使ったベンチメイドのドレスシューズ3モデルを簡単に紹介します。
①ストレートチップのリージェント(Regent)
内羽根ストレートチップでビジネスシーンだけでなくフォーマル使用にもってこいです。
色はブラックかブラウンです。
②セミブローグのケンジントン(Kensington)
こちらも内羽根、セミブローグになっています。
色は同じく黒と茶があり、スエードの茶もあるので、寒い時期にはぴったり。
③クォーターブローグ、ベルグレイブ(Belgrave)
セミブローグ同様、ピンキングというブローグのギザギザのフチも丁寧できれいなのが特徴。
色は黒、焦げ茶、茶の3色です。
トリッカーズ(trickers)の1829コレクションでスーツとのコーデを!

意外といったら失礼かもしれませんが、頑丈で武骨なカントリーブーツメーカーによるフォーマルシューズシリーズは、意外と繊細な仕上がりのドレスシューズです。
スーツとのコーデに合うこれらのドレスシューズを1~2足そろえて、ビジネスやフォーマルな場で英国紳士を気取ってみてはいかが?
トリッカーズ(trickers)のカントリーブーツなどのサイズを表で比較

ここで、伝統的英国靴という形容もあるトリッカーズ(trickers)のサイズは、当然UKです。
特にカントリーブーツは、実際の足のサイズよりハーフサイズ大きめに作られている、というのが定評です。
他方、バートンなどのカントリーシューズはジャストフィットで作られています。
以下に日本表記に対応するUKサイズと、トリッカーズ(trickers)の代表的な靴タイプのカントリーブーツとカントリーシューズのサイズ比較をまとめたので、ご参考ください。
Japan | UK | Tricker’s Country Boots | Tricker’s Country Shoes |
24.5 | 6 | 6 | 5.5 |
25 | 6.5 | 6.5 | 6 |
25.5 | 7 | 7 | 6.5 |
26 | 7.5 | 7.5 | 7 |
26.5 | 8 | 8 | 7.5 |
27 | 8.5 | 8.5 | 8 |
27.5 | 9 | 9 | 8.5 |
28 | 9.5 | 9.5 | 9 |
28.5 | 10 | 10 | 9.5 |
29 | 10.5 | 10.5 | 10 |
サイズの換算表については、国別表記など、詳細については別の記事で細かくまとめています。
詳細について気になる方は是非こちらの記事も合わせてご確認下さい!

トリッカーズ(trickers)のカントリーブーツのラストの種類は?

トリッカーズ(trickers)のカントリーブーツのラストは、4444番と4497S番の2種が公式サイトで紹介されています。
4444番はサイドゴアのヘンリーに採用されているラストで、甲が高いほかゆったり目な作りで、UKサイズでのハーフサイズ小さめを勧めています。
このため甲高幅広という日本人の定型的な足形に合うのかもしれません。
価格:40,799円(税込)
3足目のトリッカーズです。
楽天市場
エイコンの色は、靴だけ見ると派手な気がしますが、意外と何にでも合わせやすい!
デニムやチノに合わせてカジュアルに、スラックスに合わせて少しフォーマルなコーディネートが出来る、まさに万能選手だと思います。
サイズについては、レッドウイングと比べると少し大きい気がします。
ギリーブーツだと、アイレットのフックが靴紐を痛めてしまいましたが、カントリーブーツだと鳩目のため靴紐が痛む事がありません。
ダイナイトソールなので、雨の多い南九州でも気にせず履けます。
価格も安かったので、迷われてる方は是非、購入をオススメします。
トリッカーズ(trickers)のバートンならビジカジのコーデにも役立つ

ちなみに、カントリーシューズとして人気のバートン(Burton)やイルクリー(Ilkley)も4444番のラストです。
ですので、ややカジュアル的イメージのカントリーシューズ、バートンはビジネスカジュアルとのコーデにはもってこいと言えそうです。
価格:44,610円(税込)
憧れのTricker’sが驚きの安さだったため、即購入。最もTricker’sらしいと思うACORNを選びましたが、実際に手に取って見ても素晴らしい発色で大正解でした。サイズはRED WINGなどでUS8.5を履いていますが、こちらはUK7.5でぴったりでした。ちなみにインソールのロゴはショップでよく見かける別注用らしいゴールドでなく、UK純正用らしい茶色です。
楽天市場
ひもを締めてはくブーツなどのラストは土踏まずがゆったり
他方の4497S番は一般的なUKサイズの足形を基本にしており、つま先は細めながら土踏まず部分がゆったりしています。
ブーツを含め紐靴の、紐を締めることで足に合わせるタイプに合う作りです。
2019年の冬に向けた新たなカントリーブーツとは?
そこへ2019年の冬向けのカントリーブーツとしてW2298番のラストによる新製品が加わっています。
モデル名はモーズレイ・プレイン・トーキャップ(Mawsley Plain Toecap)といい、一番の特徴はアイレットと呼ばれる紐を通す穴が片側に9個ずつついていることです。
アイレットが多いと、手間はかかるもののフィット感が増し、脱ぎにくくなるので軍隊向け仕様かもしれません。
新モデルのラストは細身でつま先が中央寄りのデザイン
ただし、ラストは標準的な英国サイズであるタウンというグループに属すため、つま先がやや細身で中央へ寄ったようなシェイプとなっています。
このため、これまでのカントリーブーツの幅広ラストを履いていた方は、親指と小指、薬指あたりに窮屈さを感じるかもしれません。
2019年冬向けで市場にそれほど出回っていないため、もう少し評価を待つのがいいかもしれません。