ワイシャツにはたくさんの襟もしくはカラー(襟)の種類があります。
そもそもカラーの語源や意味はなんなのかというところからチェックしましょう。
たくさんのデザイン型紙があってイメージが違うので、その典型的な種類も確認できます。
そもそもカラー(襟)とは?
カラー(襟)とは日本語では『襟』と訳されるもので、首回りに身頃から伸びている部分のことです。
この語源は、ラテン語のストールのような首の周りに巻き付ける布の意味だと考えられています。
このように、単に身頃の一番上端というだけでなく、首をある程度覆うものという観点が入っているのがカラーです。
そのため、日本の着物で言うところの衿とは多少考え方が異なります。
多くの場合、着物の衿は身頃と一体化して見え、首回りを覆うために立っていることはありません。
カラー(襟)の2つの役割とは?
この首回りを覆うという意味でのカラー(襟)は、主に二つの役割を果たします。
まず、装飾としてのパーツです。
もともとカラーという言葉は、ネックレスのようなアクセサリーのことも指していたと考えられていて、単に服の一つのパーツというわけではありませんでした。
それだけに、デザインとして効果を狙うのがカラーの大きな特徴です。
もう一つは防寒という役割です。
首元から風が入り込まないようにして、体に冷気が触れず体温が逃げないために役立ちます。
カラー(襟)の歴史!
服にカラー(襟)を着けるというのは、様々な文化で見られています。
特にヨーロッパではその傾向が顕著で、いろいろな形状が時代や地域によって存在していました。
たとえば、中世の時代にはゲルマン人の服装の中に、風よけとしての意味で大きめの立ち襟が服の一部として設けられていたことが分かっています。
その後、身頃とは別パーツとして縫い合わせる形で、カラー(襟)が取り付けられるようになっていきます。
その大きさは時代によって変化していき、14世紀頃は多少小さめものでしたが、次第に大きく作られるようになっていきます。
バリエーションが豊富なカラー(襟)!
また、16世紀ころになるとカラー(襟)を折ってひだを付けたり、折り襟にしたりするスタイルも見られるようになります。
こうなるとカラー(襟)は、単なる風よけというよりも装飾的な意味合いが強くなり、ファッションの一部として凝ったものが多く練ってきます。
男性と女性の服装の違いから、カラー(襟)の作りもそれぞれに変化していき独特のデザインが作られています。
それが現代になって、ある程度デザインの種類によって分類され襟用の型紙が作られています。
そのため、かなり豊かなバリエーションが存在し、ファッションスタイルに合わせてチョイスできるようになっています。
カラー(襟)のデザインによる違い!
カラー(襟)はかなりバリエーションが豊富です。
とはいえ、いくつかのデザインの違いを押さえておくと分かりやすいです。
たとえば、襟が短く折り返しがないスタンドカラータイプがあり、それに小さめの折り返しを付けたものがウイングカラーとして知られています。
一周全体を折っているものがシャツでは一般的ですが、その中にもいろいろな違いがあります。
あなたの印象を大きく変えるカラー(襟)の形状!
たとえば、衿先を丸くしてソフトな印象を強調したものや、襟全体を高くして存在感を高めたものなどがあります。
また、襟の部分と身頃の色や生地を変えるというバリエーションもあって、印象ががらっと変わります。
このように、襟はその形状と高さ、襟先の作りによってかなり見た目が違い、シャツ選びの重要な基準となります。
カラー(襟)の王道15種類とは?
レギュラーカラー
レギュラーカラーは、ワイシャツで多い一般的なスタイルです。
ロングポイント
これに変化を加えたのがロングポイントで、衿先が長く作られています。
ショートポイント
一方で衿先を短くしたのがショートポイントと呼ばれます。
ナロースプレッドカラー
襟の開き方を60度以下と、狭い角度にしたのがナロースプレッドカラーというものです。
ワイドスプレッド
逆に、100度以上の広めの角度を付けた襟はワイドスプレッドとなります。
セミワイド
これらの中間で直角に近い開きとなっているのがセミワイドと呼ばれるタイプです。
ホリゾンタルカラー
さらに、180度近い水平な襟の開き方を見せるのがホリゾンタルカラーとなります。
ボタンダウン
襟先をボタンで留められるタイプは、ボタンダウンと一般的に呼ばれています。
スナップダウン
襟先の裏をスナップで留めるものはスナップダウンとなります。
ピンホール
襟先に穴が開いていて、そこにピンを通して固定するものはピンホールと言います。
タブカラー
襟先の裏に紐が付いていて、その上にネクタイを巻くスタイルはタブカラーと呼ばれます。
ラウンドチップカラー
襟先が丸く、小さめにカットされているものはラウンドチップカラーです。
ラウンドカラー
このカットを緩やかにして、大きめの襟先を作っているのが一般的なラウンドカラーとなります。
スタンドカラー
折りが入っておらず、首全体にカラーが同じ高さで立っているものはスタンドカラーとか立ち襟と呼ばれます。
ウイングカラー
これに襟先だけを折ってあるものが、ウイングカラーと呼ばれその襟羽の大きさによって印象がぐっと変わってきます。
まとめ
シャツの中でもカラー(襟)というのは、非常に重要なパーツと言えます。
人の視線が特に集まる場所ですし、ネクタイやジャケットとの組み合わせによって大きくイメージが変化するからです。
定番の組み合わせというものもありますが、いろいろなタイプのデザインを試してみて、その違いを自分の目でチェックしてみましょう。
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