スーツにブラッシングをするのはデキる男の基本になります。
いつまでも美しい状態に保つために欠かせない手入れの方法であるため、今回は、ブラッシングをすることで得られる効果とは?と題し、正しいブラッシングの方法と、おすすめのブラシを解説します。
何故スーツにブラッシングをすることが重要なのか?
一般に、スーツの寿命は3年から5年と言われています。
しかし、これは手入れの方法によってかなり変わってきており、その手入れ方法の中でも、特に大事なのが日常的なブラッシングになります。
ホコリやゴミを除去するため!
その効果はかなり大きなものがあり、まず、スーツに付着したホコリやゴミを除去する役割があります。
ホコリは繊維の中に入り込んでしまうものなので、手で払っても簡単に取れるものではありませんので、毛足が長く柔らかいブラシを使うことで、中のホコリまで取り除けます。
ホコリが付いたままだとカビや虫が付きやすくなるので、ブラッシングをすることで綺麗さを保てるだけでなく、寿命そのものを伸ばせるので覚えておきましょう。
生地の毛並みを整えるため!
もう一つの効果は、繊維の向きを整えるという点にあります。
スーツ生地は繊維の方向が一定になるように裁断、縫製されており、一般的には上から下へ流れるようになっているので、この向きに動かします。
ブラッシングをする時にこの方法でかけると、繊維が綺麗に流れ、そうすると毛玉が出にくくなるし、生地の質感が高まります。
光沢感を取り戻すため!
同時に、光沢が増すという、すぐに感じられる効果もあり、これは、ブラッシングをすることによって繊維の流れが整い、光を反射しやすくなることに加えて、繊維の中にまで空気が入り、ソフトになるからです。
より美しい印象に変わるので、定期的にブラシをかけることは非常に重要になります。
ブラッシングの種類と選び方とは?
ブラシにはいくつかの種類があり、特性も異なります。
スーツ専門店でも使われるものとしては、馬毛や豚毛のブラシが一般的で、スーツの手入れをしっかりとしたいのであれば、天然素材のブラシがベストになります。
天然の毛だと静電気が発生しづらい!
ブラッシングをすると生地との間に摩擦が生じるが、合成繊維の毛だとどうしても静電気が発生しがちです。
そして、この静電気はホコリを呼び寄せることになり、ホコリを取り除くための作業が逆効果をもたらしてしまうという皮肉な結果になってしまいます。
天然毛は腰がしっかりしているが柔らかさもあり、生地を傷つけることなくしっかりと役目を果たしてくれます。
豚毛は硬いのでツイード等しっかりした生地向き!
豚毛は馬毛に比べると硬めの毛です。
そのため、効率よくゴミやホコリを取り除いてくれるし、縫い目の部分にもしっかりと入り込んでくれます。
一般的な素材の生地であれば、とても使いやすいタイプになります。
馬毛は柔らかいので柔らかい繊維の生地向き!
一方で、馬毛はより腰が柔らかいのが特徴となっています。
そのため、カシミヤやシルクなどの柔らかくて繊細な生地の手入れに向いており、高級生地をブラッシングする際には、馬毛の方が安心です。
ブラッシングの方法!かけ方のポイントとは?
ブラッシングの方法としては、ブラシを地面に水平に持ってかけるのが基本になります。
こうすることで、一度に広い面積をブラシがけできるし、ブラシの流れに逆らわらないので丁寧に手入れができるのです。
そして、上から下に向かってかけるようにし、腕も肩から袖に向かってブラッシングをおこないます。
繊維の向きに従ってブラシを動かすことで、流れを整え、美しい生地の質感が出せるので覚えておきましょう。
ソフトでなめらかにブラッシング!
ブラシはあまりスーツに押し付けず、軽い力である程度素早く動かしていくのが理想的な方法になります。
良いブラシであれば、ソフトでもしっかりと腰があり、繊維の中に入り込んでくれるので、力を入れる必要はあまりありません。
力を入れすぎると、生地を傷つけてしまうこともあり、ホコリや毛などが付着して取りづらいようであれば、上下に少し速めにブラシを動かして、中から汚れを取り除くようにブラッシングします。
そして、最も大事なポイントと言えるのが、できるだけこまめにブラッシングをすることです。
できれば、スーツを着たら毎回ブラシをかけることが大切です。