ワイシャツに代表されるフォーマルシャツから、カジュアルの極致ともいえるTシャツまで、シャツには様々な種類があり、数えるのに苦労するほど多いのが実情でしょう。
ふだん目にするシャツと呼ばれる衣類を取り上げ、襟やネック、カフスといったパーツにとどまらず、織り方やデザイン、季節別の用途といった違いなども加え、どんな種類があるのか、シャツの集大成としてまとめました。
何気なく毎日着ているシャツの種類はどのくらいなのか?
一口にシャツといっても、スーツ同様フォーマルとカジュアルにまず分けることができます。
さらにフォーマルでもビジネスとドレス、さらにはビジネスカジュアルまでカテゴライズすると多くの種類に分かれることになります。
まずはビジネスシャツの王道であるワイシャツの種類を見てみましょう。
襟の形や袖の装飾、デザインなどに種類があるYシャツ
ワイシャツにも、生地やデザインのほか、襟やカフスなど、さまざまな部位での違いがあり、種類が分かれています。
わずかな違いで個性を演出できるワイシャツ、またはワイシャツタイプの襟付きシャツを念頭に、パーツごとに違いを見て種類を調べてみました。
シャツ生地の種類は綿、ポリエステル、リネンがほとんど
ワイシャツを含めたシャツの素材は、コットン(綿)、ポリエステル、リネンの3つがほとんどです。
これらの素材を、糸の縒り方や織り方などの違いから、仕立てるための生地の違いにつながります。
生地や織り方の違いで10種以上もあるワイシャツ
身近なワイシャツを例にして、ビジネスやカジュアルとして分けずに挙げると、織り方の違いなどから10種類以上の生地が存在します。
以下に説明した10種類の生地のほかにも、コーデュロイやフランネル、鹿の子などもあります。
シャツの種類1)ブロード
出典:https://topic.yaoyolog.com/
ビジネスシャツの定番生地で、白色が基本です。
イギリスでは『ポプリン』とも言われ、糸が細くなればなるほど手触りが柔らかくなるのが特徴です。
フォーマル感が強い生地で正装の際には外せません。
シャツの種類2)オックスフォード
やや厚手の生地で、ボタンダウンのシャツが代表例です。
丈夫でシワができにくいのことからスポーツウエアにも用いられています。
細い糸を使ったビジネス向けのピンポイントオックスフォードや、さらに細い糸で織ったロイヤルオックスフォードなどもあり、ドレッシーな着こなしへの対応が可能です。
シャツの種類3)リネン
出典:https://www.suit110.com/
肌触りがサラッとしており、綿などと比べて汗等の水分を吸水・発散させやすいため夏用の生地といえます。
亜麻糸が原料で独特の光沢があり、涼しい着心地です。
シャツの種類4)ローン
細めの糸を使い密度を荒くして織った素材で手触りがサラッとしているのが特徴です。
平織りで、綿の場合は上品な感じ、麻であればやや粗野な感じで、シワになりやすいのが難ですが、風通しが良く着心地も悪くありません。
シャツの種類5)ツイル
出典:https://www.happycloth.co.jp/
表面に斜めの畝(うね)ができている生地全般をツイルと呼びます。
斜めの畝の影響で肌触りが良く、光沢もあるうえ、シワになりにくい生地です。
フォーマルシーンでドレッシーに決めたい時におすすめです。
シャツの種類6)スラブ
糸の撚りが甘い部分とタイトな部分が交互に現れるという特徴があるスラブ糸を使った素材です。
このため独特の凹凸を持つ素材面の手触りとなっています。
綾織りなどだと色落ちが不規則で均一でないため、個性感を味わえます。
シャツの種類7)ダンガリー
薄く柔らかい手触りながら耐久性があるため、カジュアル向けの素材として知られています。
似た素材にデニムがありますが、1本の縦糸が2~4本の横糸(染糸)を束ねる感じの綾織りのデニムに対し、逆の構成で織られたのがダンガリーです。
シャツの種類8)シャンブレー
糸の構成方向はデニムと同じですが、織り方が平織りという、縦も横も1本ずつの糸で織った素材がシャンブレーになります。
平織りのため、染め織物独特の色落ち感がほとんどなく、素材の綿の良さが分かる上品な風合いが「霜降り効果」などとも呼ばれて人気です。
シャツの種類9)ヘリンボーン
織り方の凹凸の連続がはっきりした素材で、やや厚みがあるのが特徴。
複雑な模様や厚みのある手触りから柔らかさがあり、高級感もあります。
綾織りの亜流と言えるような織り方で、大人のおしゃれを楽しめる生地です。
シャツの種類10)ドビー
光沢のある模様を織り込んだ生地の総称です。
ジャガード織り同様、変わり織りの一種で様々な模様やデザインを織り込めるのが特徴。
ドットやストライプ、花柄や幾何学模様まで織ることができ、ジャガード織りより小柄な模様も織り込めます。
個性を出したい、一味違ったファッションの演出に最適です。